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Illustration: Seo-Young Kwon for Bloomberg

高市首相の「働きたい改革」で揺れる日本―人手不足の現場が問う残業規制見直しの功罪

事業継続の救世主か、時代逆行の引き金か。過労死遺族らは反発

京都市東山区の祇園にある京町家造りの旅館「祇園吉今」では、格子戸の向こうでオーナーの清水宏哉氏が業務に追われている。灯籠がともる石畳の小路にひっそりたたずむ全15室のこの旅館は、何カ月も予約でほぼ埋まった状態だ。チェックイン対応や布団の準備、会席料理の手配に追われる中、清水氏はもっと人手がほしいと切に感じている。

  清水氏は、25人の従業員の勤務時間を延ばすことができれば助かると感じており、中には収入を増やしたい人がいることも分かっている。だが、外の通りが過去最多の観光客でにぎわう中でも、残業時間を制限する規制の範囲内で運営せざるを得ないという。