Catherine Thorbecke, コラムニスト

「AIウォッシング」が隠す深刻な危機-未来の労働力、空洞化の恐れ

  • 日本ではAIによる雇用喪失は他地域ほど一般的ではない可能性-OECD
  • AIを人員削減の理由とする企業に対し、実態の開示義務付けを

米ネバダ州ラスベガスで開催された米最大のテクノロジー見本市「CES」にて展示されたロボット手術システム(2026年1月6日)

Photographer: Bloomberg/Bloomberg

タスク管理ツール「Trello(トレロ)」のアトラシアンやフィンテック企業のブロックなど、人工知能(AI)の導入を人員削減の理由に挙げる企業が増えている。シンガポールに本拠を置く暗号資産(仮想通貨)企業クリプト・ドットコムも最近、従業員の12%を減らすと発表した。

  だが、こうした発表に欠けているのは、AIが具体的にどのように従業員に取って代わっているのかという証拠だ。AIが雇用を破壊しているのか、生産性を押し上げているのか、あるいは定型業務を再編しているのかについての包括的なデータは、せいぜい断片的にしか存在しない。