原油急騰でFRBの年内利下げ見通し消える、米国債市場の有力戦略崩壊

  • 短期金利の上昇ペース加速で米国債のスティープナー戦略が裏目に
  • 米2年債利回り、FF金利上限をこれほど大きく上回るのは2023年以来

FRB外観

Photographer: Andrew Harrer

債券トレーダーらが新たな戦略を模索している。イラン戦争で引き起こされた原油高に伴うインフレショックにより、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げを見込む従来の有力な戦略が崩れたためだ。

  この戦略は、ここへきて途方もない打撃を受けた。主要中央銀行がインフレへの警戒を強めたことで短期債利回りが急上昇。短期金融市場では年内の米追加利下げ見通しが完全に消えただけでなく、原油価格急騰を背景に、一時はFRBがむしろ10月までに利上げを行う確率を50%織り込んだ。